転職したいけどスキルがないと悩む20代向け|強みの見つけ方と相談先

「転職したい気持ちはあるけれど、自分には特別なスキルも資格もない」「職務経歴書に書けることが何もない気がする」という方も多いのではないでしょうか。

スキルに自信がない20代でも、転職することは十分にできます。スキルがないのではなく、今の経験をスキルとして言語化できていない可能性もあります。

同期や友人が、新しいスキルを身につけて転職していく姿を見て、焦りを感じることもあるかもしれません。一方で、「今の仕事を続けるべきか」「転職した方がよいのか」と迷っている方もいるでしょう。

この記事では、20代の転職で評価されるスキルの種類と、今の経験を強みとして整理する方法について解説します。転職活動で避けたいNG例や相談先も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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スキルに自信がない20代でも転職はできる

20代の日本人(性別は問わない)が、オフィスや自宅のデスクでノートPCや求人サイトを見ながら、少し考え込んでいる様子。

20代の転職では、スキルや経験だけでなく、柔軟性・吸収力・伸びしろなども評価される傾向にあり、ポテンシャル採用を重視している企業も多いです。

株式会社学情の2026年の調査によると、キャリア採用の対象年齢層として「20代後半」と回答した企業は85.8%、「20代前半」は68.7%でした。また、20代のキャリア採用後に「中長期的な戦力になること」を期待する企業は84.0%にのぼっています。

この結果から、20代はキャリア採用の対象になりやすく、実務経験の年数だけでなく、これから育つ伸びしろや中長期的な活躍が期待されやすい年代といえるでしょう。

また、「スキルがない」と感じていても、実際にはスキルがないのではなく、今の経験をスキルとして捉え直せていない場合も多いです。「営業成績1位」のような目立った実績がなくても、日々の業務で行ってきた工夫をスキルとしてアピールできるケースもあります。

自分では「当たり前のこと」と思っていることが、他者から見ると立派なスキルであるケースも少なくありません。他社での勤務経験から得た、これまでとは違うやり方や視点が評価されることもあるでしょう。

参考:株式会社学情「キャリア採用動向調査2026【活況な20代通年採用 ── 採用市場で企業に求められる工夫とは】」

20代の転職で評価される3つのスキル

「スキル」というと、専門的な知識や資格をイメージしがちです。しかし、スキルにはさまざまな種類があります。

まずは全体像を、表で確認してみましょう。

スキルの種類内容具体例
テクニカルスキル職種・業種ごとに求められる専門知識や技術特定ソフトの操作、資格、店長経験、専門商材の営業経験
ポータブルスキル仕事の進め方に関する、職種を越えて活かせる能力課題解決力、計画力、調整力、コミュニケーション力
ヒューマンスキル人との関わり方や仕事への姿勢協調性、責任感、素直さ、信頼関係を築く力

以下でそれぞれ詳しく解説します。

テクニカルスキル

テクニカルスキルとは、職種・業種ごとに求められる専門的な知識・技術・資格のことです。具体例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 特定のソフトウェアやツールの操作スキル
  • 販売職での店長経験
  • 高単価商材の営業経験
  • 業務に関連する資格

即戦力を求める経験者採用では重視される傾向がありますが、20代の未経験採用では、経験者採用ほど高い専門性を求められないケースもあります。ただし、応募先の求人でテクニカルスキルが求められている場合は、積極的にアピールする必要があります。

ポータブルスキル

ポータブルスキルとは、業種や職種をまたいで活かせる、仕事の進め方に関する汎用的な能力です。具体例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 課題解決力
  • 計画力
  • 調整力
  • コミュニケーション力
  • マルチタスク対応力

20代未経験の採用では、ポータブルスキルは重要な評価材料になります。目立った実績がなくても、日々の業務の中で主体的に取った行動や工夫が、そのままポータブルスキルとして評価されることもあるでしょう。

「言われたことをこなしただけ」に見える業務でも、進め方を自分なりに工夫していれば、立派なポータブルスキルとしてアピールできます。

ヒューマンスキル

ヒューマンスキルとは、人柄や仕事への姿勢、組織との相性に関わる能力です。具体例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 素直さ
  • 協調性
  • 責任感

相手に合わせて円滑にコミュニケーションを取る力も、ヒューマンスキルとして評価されます。

20代の未経験採用では、「一緒に働きたいと思えるか」「自社の風土に合うか」も重要な判断基準の一つです。上司・同僚・顧客から褒められたり喜ばれたりした経験を振り返ると、アピールにつなげやすくなるでしょう。

20代がスキル・強みを整理する3つの方法

日本人の若い人物が、ノートや付箋に自分の経験を書き出している手元のアップ、またはデスクで作業する様子。

スキルの種類を理解したら、次は自分の経験がどのスキルに当てはまるかを整理していきましょう。ここでは、実際に強みを整理するための3つの方法を紹介します。

  1. キャリアの棚卸しをする
  2. ポータブルスキルを言語化する
  3. 他者に強みを聞いてみる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.キャリアの棚卸しをする

これまでの業務内容・実績・経験を時系列で書き出してみましょう。学生時代のアルバイトや部活動の経験も含めてかまいません。思いつく限り、以下の観点で書き出してみてください。

  • 担当した仕事
  • 工夫したこと
  • 周囲から評価されたこと
  • 成果として言えること

20代はまだ経験の総量が少ないからこそ、社会人経験に限定せず、幅広い期間を振り返ることが大切です。

書き出した中から、「時間を忘れて没頭できたこと」「人から褒められたこと」「自分が主体的に動いたこと」に印をつけていきます。

印をつけた内容は、以下の3つに分けて整理すると、頭の中が整理しやすくなります。

  • Will(やりたいこと)
  • Can(できること)
  • Must(求められること)

「没頭できたこと」はWill、「褒められたこと」はCan、「求められて対応したこと」はMustというように当てはめてみましょう。

この段階では取捨選択せず、思いついたものをそれぞれの枠に振り分けていくのがポイントです。

2.ポータブルスキルを言語化する

棚卸しで書き出した経験の中から、「主体的に取った行動」「自分が工夫したこと」に注目してみましょう。20代は在籍年数がまだ短く、目立った実績を持ちにくい年代です。そのため、日々の業務改善や工夫のエピソードに目を向けることが大切です。

「エピソード+数字」の形にまとめると、説得力が増します。例えば「新人教育マニュアルを自主的に作成し、新人の独り立ち期間を2ヶ月から1ヶ月に短縮した」というように、行動と結果をセットで言語化してみましょう。

なお、「無断遅刻をしなかった」「時間を守った」といった社会人としての基本行動は、アピール材料にはなりにくいため注意が必要です。

3.他者に強みを聞いてみる

自分では気づきにくい強みは、家族・友人・職場の先輩など複数の人に「私の強みだと思うことを教えて」と聞いてみることで見つかることもあります。20代はまだ社会人経験が浅く、自分の強みを客観視する機会も少ないため、一人で棚卸しをしていると行き詰まりやすいものです。

自分では当たり前だと思っていることが、他者から見ると立派な強みだと気づけるケースは少なくありません。身近な人に相談しづらい場合は、キャリア相談サービスなどを活用し、第三者に話しながら整理する方法もあります。 

自分一人で考え込まず、他者の視点を積極的に取り入れてみましょう。

職種別に見る20代が今の経験を強みに言い換える例

自分の経験がアピールになるイメージを持てるよう、ここでは職種別に強みの言い換え例を紹介します。同じ業務でも、切り口を変えるだけで他の職種でも活かせる強みとして伝えられるでしょう。

事務職の場合

事務職では、日々の業務で身につけた正確性や情報整理力、複数の業務を効率よく進める力などをスキルとして言い換えられます。

これまでの経験言い換えられるスキル
データ入力や書類作成をミスなく行っていた正確性・注意力
複数の資料やデータを整理していた情報整理力
電話対応や資料作成などを並行して担当していたマルチタスク能力・優先順位付け
複数の業務の締切を管理していたスケジュール管理力
他部署からの依頼や問い合わせに
対応していた
調整力・コミュニケーション力

例えば「複数部署の資料作成を同時進行で管理し、納期ミスゼロを継続した」という経験があれば、単に「資料を作成していた」と伝えるのではなく、正確性や優先順位管理力、スケジュール管理力としてアピールできます。

これらは営業事務や人事、総務、オペレーション職など、幅広い仕事で活かせるスキルです。

20代で事務職への転職を考えている方は、強みの言い換えに加えて、転職を成功させるポイントや注意点も以下の記事で確認してみてください。

【20代女性の事務職転職を成功させるコツと注意したいポイントを解説】

接客・販売職の場合

接客・販売職では、お客様とのやり取りを通じて身につけた顧客対応力や傾聴力、ニーズを把握して提案する力などを強みに言い換えられます。

これまでの経験言い換えられるスキル
お客様の相談や要望を聞いて対応していた傾聴力・顧客対応力
お客様の希望に合わせて商品を提案していたニーズ把握力・提案力
苦情やトラブルに対応していた問題解決力・対応力
リピーターを増やすために
接客を工夫していた
顧客関係構築力
店舗スタッフと協力して業務を進めていたチームワーク・協調性

例えば「月間リピート率を前月比10%改善した」という経験は、単なる販売実績ではなく、顧客ニーズを把握する力や関係構築力、提案力の裏付けとして伝えられます。

営業やカスタマーサポート、人材コーディネーターなど、人と関わる仕事への転職でも活かしやすい経験です。

営業職の場合

営業職では、顧客との関係構築だけでなく、目標に向けて行動する力や数値を管理する力、顧客の課題を見つけて提案する力などもスキルとしてアピールできます。 

これまでの経験言い換えられるスキル
顧客との商談や打ち合わせを担当していたコミュニケーション力・折衝力
売上や商談件数などを管理していた数値管理力・分析力
顧客の悩みを聞いて商品やサービスを
提案していた
課題発見力・提案力
新規顧客へのアプローチを行っていた主体性・開拓力

例えば「新規顧客開拓を担当し、半期で担当エリアの売上を20%伸ばした」という経験なら、売上実績だけでなく、主体性や目標達成力、顧客への提案力として言い換えられます。

営業経験を企画やマーケティングアシスタント、キャリアアドバイザーなど別の職種に活かす場合にも、こうしたスキル単位で整理すると、自分の経験との接点を伝えやすくなります。

20代でスキルに自信がない場合に転職活動でやりがちなNG例

「スキルがない」という焦りは、転職活動で思わぬ失敗につながることがあります。ここでは、20代が陥りやすい3つのNG例を紹介します。

  • 転職の軸が固まる前に応募してしまう
  • ネガティブな転職理由をそのまま伝えてしまう
  • やみくもに資格を取得してしまう

それぞれ詳しく見ていきましょう。

転職の軸が固まる前に応募してしまう

「このままでいいのか」というモヤモヤを抱えたまま、転職の軸が固まらない状態でやみくもに応募すると、志望動機や自己PRに一貫性が出にくくなります。その結果、内容が薄くなってしまい「なぜその企業を志望するのか」が採用担当者に伝わりにくくなります。

軸が定まらないまま入社してしまうと、ミスマッチにもつながりかねません。20代は求人の選択肢が多い分、条件だけで応募先を選んでしまい、あとから「本当にやりたかったことと違う」と気づくケースも見られます。

モヤモヤを抱えたまま動き出す前に、まず「転職で何を実現したいか」を言語化しておきましょう。「転職するかどうかもまだわからない」という段階であれば、自己分析や棚卸しから始めることで、軸が少しずつ見えてきます。

ネガティブな転職理由をそのまま伝えてしまう

「上司と合わなかった」「残業が多かった」という理由をそのまま伝えると、「また同じ理由で辞めるのでは」と受け取られる可能性があります。本来の転職理由を深掘りし、「次に何を実現したいか」に言い換えることが重要です。

例えば「残業が多い」と感じた理由を掘り下げた結果、「自己成長の時間を確保したい」という思いがあるなら、「スキルアップできる環境で働きたい」と伝えられます。

転職理由を前向きな言葉に変換する作業は、面接対策であると同時に、自分が本当は何を求めているかを再確認する機会にもなります。

やみくもに資格を取得してしまう

「スキルがないから資格を取ろう」という発想は、かえって転職のタイミングを逃す原因になりかねません。資格が転職に役立つかどうかは、応募する職種や企業によって異なり、実務経験・人柄・ポテンシャルなども見られるためです。

資格取得を検討する前に、応募先で本当に必要とされる資格かどうかを確認しましょう。取得中の場合は、「現在勉強中」と伝えるだけでも、学習意欲のアピールになります。

20代でスキルや転職について悩んだときの相談先の選び方

20代の相談者と、落ち着いた雰囲気の相談員(年齢は問わない)が、テーブルをはさんで1対1で話している様子。

一人で強みを整理するのが難しいと感じたら、状況に応じて相談先に頼るのも一つの方法です。相談先によって、対応してくれる範囲や向いている状況が異なります。

ここでは、4つの相談先を紹介します。

  • 転職エージェント
  • キャリアコーチング
  • ハローワークなどの相談窓口
  • キャリア相談サービス

それぞれの相談先の選び方について詳しく見ていきましょう。

スキルがなくても応募できる求人を探したいなら「転職エージェント」

「転職したいけれど、今の自分のスキルで応募できる求人がわからない」という20代には、転職エージェントが選択肢になります。

特に20代・未経験者の転職支援に強いエージェントなら、経験年数や専門的なスキルだけではなく、これまでの業務経験やポテンシャルを踏まえて求人を紹介してもらえる場合があります。

また、求人紹介だけでなく、これまでの経験からアピールできる強みを整理したり、応募書類でどのように伝えるかを相談したりすることも可能です。

「スキルがないから応募できる求人がない」と感じている場合でも、第三者に経験を整理してもらうことで、自分では気づかなかったアピールポイントが見つかる可能性があります。

「スキルがない」を強みに言い換えたいなら「キャリアコーチング」

「これまでの仕事で何を身につけたのかわからない」「専門的なスキルがないので、転職でアピールできることがない」と感じている場合は、キャリアコーチングで経験や強みを整理する方法がおすすめです。

キャリアコーチングでは、これまで担当してきた仕事や得意だった業務などを振り返り、自分ではスキルだと認識していなかった経験を言語化していきます。

例えば、事務職で資料作成を担当していた経験から「正確性」や「情報整理力」、接客経験から「傾聴力」や「提案力」などを整理できるケースがあります。

求人紹介を受けることよりも、まず「自分には何ができるのか」「どのような仕事なら経験を活かせるのか」を明確にしたい20代に向いています。

ただし、有料サービスが中心のため、費用やサポート内容を確認したうえで利用しましょう。

転職に必要なスキルを身につけたいなら「ハローワークなどの相談窓口」

「今の仕事で身につけたスキルだけでは転職が難しそう」「未経験の仕事に挑戦するための知識を身につけたい」という20代は、ハローワークや職業訓練の利用も検討できます。

ハローワークでは職業相談や求人紹介に加えて、条件に応じて職業訓練に関する案内を受けられる場合があります。

事務、IT、Web、介護など、転職先として考えている分野に必要な知識や技能を学ぶことで、「スキルがないから転職できない」という状態から、応募できる仕事の選択肢を広げられる可能性があります。

転職先を探すだけでなく、まず不足しているスキルを身につけてから転職したい20代にとって、選択肢のひとつとなる相談先です。

「自分にはスキルがない」と感じている段階なら「キャリア相談サービス」

「転職したい気持ちはあるものの、自分に何ができるのかわからない」「スキルがないと思っていて、転職について誰かに相談したい」という段階なら、気軽に利用できるキャリア相談サービスも選択肢になります。

転職エージェントでは求人紹介が前提になることがありますが、キャリア相談サービスでは、転職するかどうかや、今の経験をどう活かすかといった悩みから相談できるサービスもあります。

例えば、転職相談BARでは、国家資格キャリアコンサルタントに無料で相談でき、「これまでの経験をどう活かせるかわからない」といった段階から話を整理できるのがうれしいポイントです。

「スキルがないから転職できない」と一人で結論を出してしまう前に、これまでの仕事で経験したことや、今後やってみたいことを第三者と整理してみるのもよいでしょう。

20代で「そもそも転職するべきかわからない」「誰に相談すればよいかわからない」という20代の方は、以下の記事も参考にしてください。キャリア相談の種類や、自分に合った相談先の選び方について詳しく解説しています。

【20代のキャリア相談は転職を決める前でもOK!|相談先の種類と選び方】

転職したいけどスキルがないと悩む20代は
まず経験の整理から始めよう

スキルに自信がない20代でも、転職することは十分に可能です。多くの場合、スキルがないのではなく、これまでの経験がスキルであることに気づけていない状態にあります。

まずは「自分にはスキルがない」という思い込みを手放し、今の経験を棚卸しすることから始めてみましょう。

目的を決めずに資格取得に走ったり、転職の軸が定まらないまま応募したりする前に、まずは自分の経験と向き合う時間を作ることが大切です。

一人で考えてもなかなか答えが出ないときは、第三者に話しながら整理するという選択肢もあります。

転職相談BARでは、転職を決めていない段階からでも相談できます。まずは気軽に、来店予約やLINE登録から始めてみてはいかがでしょうか。

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